4月5日(金)に、2ndフルアルバム『CHOKE2』を発売するCHOKE。この作品、1曲の中へいろんな音楽要素を雑多にコラージュ(糊付け)してゆく前衛的な表現スタイルを取っている。あえてジャンル分けをするなら、「ラップ×メタル×インダストリアル×変(態)拍子=前衛ロック音楽」というところか。今回、メンバーがアルバム『CHOKE2』の全曲解説をしてくれたので、ここに紹介したい。
『Introdustion of "CHOKE2"』
KVYA NONO 最近のUSのHIP HOPのトレンドなのが、曲間へ急にラップやトークが入り、それで曲が終わるスキットというスタイル。それを頭に掲げたかった。
REON ラップの魅力を頭から刺してやろうと、イントロダクションの曲へラップを噛ましてやりました。
KVYA NONO CHOKEにとってラップメタルというスタイルは最も大事なこと。それを、改めて頭から知らしめようと、この曲を持ってきています。
『Cradles Puppet』
REON 最初の時点ではもっとシンプルな楽曲で、展開もそんな多くなければ、ラップパートも入っていなかったし、サビのメロディもなく、ただただイントロに描いた雰囲気がズーッと続く、けっこう男気あふれたイカれた楽曲だったんですけど。
KVYA NONO ずっと聞いてたら、飽きてきちゃったんですよね。『Cradles Puppet』って、もともと2分強として完結していた楽曲。そこへ、いろいろと手を加えだした。それこそ、生楽器の音が何も入ってないサンプリングのみで構成したセクションを加えたり、そこにラップを乗せてヒップホップ感を強調したり。
REON 最初と中盤と最後ではまったく異なる曲になっていけば、バンド楽曲だったのに、いきなりラップナンバーに変化したりなど、いろんなアイデアを詰め込んだ形で完成したのが『Cradles Puppet』なんですよ。
『Fuck It』
KVYA NONO ハードコアっぽさをギュッと詰め込んだ形。ただしハードコアと言っても、自分らが思うハードコアらしい格好良さを追求した形が、この『Fuck It』。 パッと聞くと90年代ハードコアの懐かしい感じも覚えるかもしれないけど、自分の中ではFIRST BLOODとかJESUS PIECEとか、ハードコアなんだけれど繊細さも兼ね揃えて進化した、近年のハードコアを投影して作りあげました。
REON 面白かったのが、『Fuck It』のMVを作り、それをYouTubeにアップしたところ、外人に「こんなのHIP HOPじゃねぇ」「この歌、Fuckしか言ってねぇじゃん」「中学生でも書ける歌詞だ」とめちゃめちゃディスられたこと。それを読んだ瞬間、逆にしてやったりと思えたというか。実際に、その外人が書き込んだ通り中学生でも書ける歌詞だし、「Fuck!!」と言いまくってるけど、それは、あえて狙ったこと。なので、「思惑通りに伝わってるな」というのが俺らの中の感想でしたからね。
TOSSY 歌詞カードを読まなくても伝わるくらいに、すごくポップな楽曲でもあるからね。
REON それくらい、意味合いもシンプルに削ぎ通して作った楽曲のように、それを真に受けて批判してくる人たちこそ、俺らからしたら「頭悪いな」「まんまとひっかかった」と思いますからね。
『Stay high-DJ YUTO FLIP-(remix)』
KVYA NONO DJ YUTOさんは、スクラッチ系のDJ大会で世界一になった若手DJ。彼に「とにかくスクラッチを多用して欲しい」とお願いをしてリミックス作ってもらったら、「これ、なんじゃ??」と、みんなの頭の中に何個も「?」が出てくる楽曲として戻ってきた。それがまたいいなと思って。
『Bloody Hell』
KVYA NONO これぞCHOKEらしいミクスチャー、これぞCHOKEだからこそ表現し得るラップメタルという楽曲になりました。ブレイクダウンも挟みつつ、フリーテンポな感覚で楽曲が進めば、後半ではバチバチになっていく。
REON ミクスチャーやニューメタルなど、メタルコアの古き良さな感じを味わってくれって感じです。それらを知らない人らは、古さを感じることはないかも知れないけど。楽曲の中、急に空気が変わるところもCHOKEらしいなと思います。
KVYA NONO 8弦ギターを駆使しているCHOKEの楽曲の中、『Bloody Hell』は比較的チューニングが高めの楽曲。ミクスチャーってかっこいいから絶対に廃れないと思う。形を変えて生き続けると思う。最近そういうバンドも海外ではいくつか出て来ていて、『Bloody Hell』のアプローチもそうだけれど、繊細な曲構成を施して、一段階進化したミクスチャーが今後僕らの楽曲の軸になると考えている。これからのCHOKEを担う鍵になる1曲だと思う。
『The Personal killing』
B5 とあるシーンで有名なバンドが生まれたら、みんなそのスタイルに追随するじゃない。それが、結果的に新しいスタンダードになる。『Bloody Hell』も『The Personal killing』も、CHOKEの中でのスタンダードを形にしてきた曲たち。
TOSSY 自分らなりにジェントメタルに対する憧れを煮詰めていったら、すっげぇ難しい曲になったみたいな。
REON 自分は人込みも電車も大嫌い。だけど、電車を使わないことには移動も出来ない。駅のホームは人がいっぱいいるし、電車内も人がギュウギュウで、好きでもない奴らと密着しなきゃ乗れない。そういうときの頭の中では、釘バットを持って暴れたい衝動が駆けめぐるほどイライラが募り、その感情をぶつけたくなる。その時の感情を歌詞したのが『The Personal killing』。
『Fuck It』がヤンキー中学生のむかついた感情をぶつけた歌詞なら、『The Personal killing』はもうちょっと大人だからこそ抱く、フツフツとした煮え切らない怒り。まさに、言葉にならない、発散しきれない怒りや不満を声と音にぶち込んだ一番カオスな曲。自分で歌ってても、何処か煮え切らなさに不満を感じてしまうくらいだからね。
『VORTEX』
KVYA NONO だいぶ頭おかしい曲に聞こえるかも知れないけど、自分らの中ではとてもシンプルな楽曲。これが、僕らの中でのストレートなスタイルですからね。
B5 スピードも速いし、曲もわかりやすい。でも、一般的にはそうは映らないみたいな。俺らの場合、けっして好んで複雑にしているわけではなく、世の中で聞いたことのあるようなアプローチをやるのが嫌いなだけ。『VORTEX』もだいぶひねりを効かせているけど、ライブでガツンとせまっていける曲にしたくて作ったように、それが一番わかりやすく出来た楽曲だからね。
REON 自分たちの中、『VORTEX』はCHOKEとして一つの完成形を成した楽曲です。
『Smoke In Me』
REON CHOKEの場合、複雑な楽曲が多いけど。複雑な曲に抵抗のある人なら、最初に『Smoke In Me』を聞いたらいいなという感じはする。これは、そんなに抵抗なく聞けるはず。同時に、俺ら的にはすごくチャレンジ精神たっぷりな曲でもある。なにせ、サビの歌詞に「お前と会えるならばもう死んでも悪くないかも だからこそ待ってろ すぐに落ち会おう」と、こんなの聞いたことないという内容を書いてますからね。とにかく言葉で刺したい欲求を突き詰めだしたら、イクところまでイッてしまった曲になりました。
KVYA NONO 全体的にわかりやすいといいながら、途中、ひたすら金属音を流すセクションも登場するように、いきなり展開の変わっていく曲でもあるからね。あのノイズセクションが無かったら結構サラっと聴けちゃわない?だから、強烈なひねりが欲しくてやったこと。
B5 イントロやサビは、確かに入ってきやすいけど。楽曲の展開部分は、一番頭がおかしいかも知れない。ノイズ音楽という聞く人を限定する要素と、つかみを持った内容という聞く人を限定しない要素を上手くミックスしたときには、してやったりと思えたからね。
『illogical(instrumental)』
KVYA NONO もともとラップを乗せるトラックとして作ったんですけど、アルバムの曲目に『Introduction of "CHOKE2"』や『通天閣』などのラップ曲が多く入ってきて、あえて、それをヒップホップ系のインスト曲として仕上げた逸品。本当はヒップホップの枠から外れないようにしたかったんだけど、ケミカルブラザーズを聴きすぎた。最初想像した形よりテクノハウス寄りになってしまった。制作当時やたらラジオから流れていて。メロダインを使って女性ヴォーカルやレコードのノイズなどいろんなサンプル音源の要素をピッチ調整して入れてるように、細かいところで遊んでいるところも聞き込んで欲しいですね。
『通天閣feat.KVYA NONO,B5,MC龍,AZU#,834,シノ,u($"Casper.),REON,TOSSY(bonus track)』
REON 『Introduction of "CHOKE2"』から『illogical(instrumental)』まで作りあげてきた流れを一気に塗り替えるように。それこそ、「別のCD音源が流れてきた??」と勘違いしてしまうくらいの強烈な楽曲。だけど、その展開もまたCHOKEらしくていいなと思ってる。
B5 ジャッキー・チェンの映画のエンディングで流れるNG集みたいな感じで、ちょっと力を抜いて楽しんでもらえるのが、この曲。
REON 俺ら、複雑な音楽性から真面目一徹の堅物バンドに思われがちだけど、そんなことはぜんぜん無くて。むしろ、ここまで緩い遊び心を持ってるんだというのが、ラップバトルしていくこの曲を聞いてもらえたらわかるんじゃないかな。
TOSSY ここではメンバー全員とCHOKEを敬愛してくれる仲間たちとを呼んで、フリースタイルのラップの掛け合いを実施。メンバー全員でラップの掛け合いを楽しんでいくところを味わってもらいたいし、CHOKEの楽曲の持つ親しみやすさが上手く反映されたなとも思ってる。
REON むしろ、親しみやすさしかない。
『BOOMIN'(LIVE)"2019.1.27.東高円寺二万電圧"』
KVYA NONO REONが叫んだ「音楽で社会貢献、ふざけんじゃねぇ、バカヤロ!!」というセリフがすごく格好よくてインパクトがある。これを聞くとけっして難しくはない、ライブならではの楽しさや臨場感を感じてもらえるはず。
B5 ひと通り音源を聞いてもらい、最期にこのライブトラックを聞いてもらったら、きっとCHOKEのライブに行ってみたくなるはず。
2ndフルアルバム『CHOKE2』を手に、CHOKEは5月に名古屋と東京を舞台に主催イベント「CHOKE presents "BEEF"」を開催する。「タイトルに記した「BEEF」のように、マジに気合い入れてぶつからないと、足をすくわれてしまうバンドばかりが対バン。ちなみに「BEEF」は牛ではなく、「戦い」や「抗争」というスラング。出演バンドたちへのリスペクトを込めての言葉であり、一緒に勝ち上がるためにも、共に戦っていきましょうという宣言みたいなもの」(REON)と語るように、アルバム『CHOKE2』で衝撃を受けた方は、ぜひ彼らのライブも体感していただきたい。どれくらいヤバくて独創的な連中なのか、そこは直接確かめていただけたら幸いだ。
TEXT:長澤智典
CHOKE Web
CHOKE twitter
https://twitter.com/CHOKE_tokyo_jp
★映像★
CHOKE -"Fuck It (Official Video)
★音源情報★
★2019年4月5日(金)リリース
「CHOKE2」
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【デラックスエディション】¥6,000(tax in)
CD(11曲入)+セルフライナーノーツ+オリジナルTシャツ+高音質音楽ファイルダウンロードURL
※ご購入はこちらから → https://choke.buyshop.jp/
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【通常版】CD(11曲入) / ¥2,500(tax in) / CHKYK002
収録曲:
01.Introduction of “CHOKE2”
02.Cradles Puppet
03.Fuck It
04.Stay high-DJ YUTO FLIP-(remix)
05.Bloody Hell
06.The Personal Killing
07.VORTEX
08.Smoke In Me
09.illogical(instrumental)
10.通天閣feat.KVYA NONO,B5,MC龍,AZU#,834,シノ,u($”Casper.),REON,TOSSY(bonus track)
11.BOOMIN'(LIVE)”2019.1.27.東高円寺二万電圧”
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販売店舗:
オフィシャル通販ショップ
ライブ会場
専門店(後日発表)
★LIVE情報★
◆日付:2019年06月05日(水)
・会場:赤羽ReNY alpha
明鏡止水 PRESENTS 『赤羽‐HeadbankinG‐vol.1 』
CAST
●NAZARE ●てんさい。
●マチルダ ●AIOLIN
●SARIGIA ●CHOKE
●ARYU&Kazuyaセッション
■開場16:30 / 開演 17:00
■スタンディング 前売 ¥3,500 / 当日¥4,000(税込・1Drink代別)
■プレオーダー
【受付期間】~04月07日(日)18:00
【入金期間】04月09日(火)13:00~04月11日(木)21:00
■一般発売
2019年04月20日(土)10:00~
■URLプレオーダー・一般共通(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
https://eplus.jp/sf/detail/2917010001-P0030001
INFO:運営準備室:新宿ReNY TEL: 03-5990-5561
4月05日(金)・心斎橋FanJ ・THE LIVE HOUSE soma ・LIVE HOUSE JUZA
4月12日(金)高田馬場AREA
4月26日(金)新宿club science
5月5日(日)巣鴨獅子王
5月12日(日)KANSAI ROCK SUMMIT’19
5月13日(月)名古屋ell.size
5月26日(日)東高円寺二万電圧
6月5日(水)赤羽ReNY
6月21日(金)HOLIDAY NEXT NAGOYA
6月22日(土)池袋Black Hole