一般的に「自信」はポジティブな意味で使われることが多いと思います。
「自信をもて」と言われ続けた私は、漠然と自信は持ったほうがいいものだと思っていました。
だから「自信」についてのネガティブな意見を聞いたときにはかなりの衝撃をうけました。
その内容は
「落ち込むのは自分を過大評価しているから。過大評価しているからできなかったときに落ち込むんだ」
というもので、テレビでみた明石家さんまさんの言葉でした。
これを聞いたときよく落ち込む私は
「ああ、自信があるから落ち込むのか」
と思い、恥ずかしくなりました。いつも自信がないといいながら自分を過大評価していたなんて。ほんとうは自信満々かって。
しかし、よく考えると私はかんちがいをしています。
「自信」と「過大評価」
を同じこととして脳内で扱っているのです。
活字で見ると全然別な意味の言葉だと思うのに、感覚的には無意識に同じものとして扱っているのです。
理由はあの「自信をもて」という言葉の受け取り方を間違え、その処理もまちがえてしまったからだと思います。
できないこと、怖いこと、失敗するかもしれないことに向かうとき言われることが多く、「そうだ、自信をもとう」と言い聞かせる自分の心の中は、
「できる、できる」
と言い聞かせてできると思い込もうとしています。
私は自分に自分を過大評価するように強いていたのです。
しかも、せっかくの相手の励ましの言葉を、うれしいと思いながらも不安をごまかすために使ってしまっていたのです。
できる自分をちゃんと認識する、できる自分をちゃんと評価できるときに「自信をもつ」と力を発揮でき、落ち込むこともないのだと思います。
できない自分を過大評価すると落ち込んで、できる自分を過小評価すると不安などで押しつぶされそうになったりするのだと思います。
「自信をもて」
という言葉は
「あなたの成功を祈っているよ」
という励ましの言葉として感謝をもって受け取り、自分をちゃんと評価し認識して
「落ち着いて今の自分にできることをするんだ」
と言ってあげようと思います。
それは最善に向かう力になると思います。