バンドの醍醐味は日常を忘れさせてくれる音量と歌詞、楽器が奏でる音色、そして、それを生み出すメンバーの人間性です。人間性と言っても、常日頃からバンドのメンバーに接することなんてありません。
しかし、特定のバンドに恋するには一瞬という僅かな時間があれば十分です。
その一瞬とは、メンバーの瞬間的な仕草なのです。
例えば、ふと下を向いた時の顎の角度に惚れたり、空を見上げたときの口の開き、観客を真っ直ぐに見つめる目などです。
少し変態チックに思えるかもしれませんが、バンドが繰り出す音を浴びながら、それを生み出す人間を見ていると、ふと恋に落ちる瞬間があるのです。
そこから、本格的に彼らの音楽性やメッセージ性を真剣に追い求めるようになり、「音も人も好き」という状態になるのです。
そうなったらリア充なんて人生に必要がないくらい、とことんその恋を追い求めてしまいます。
フェスやライブへの参戦はもちろん、グッズの大量購入で自分の中の恋心を満たそうと必死になります。
そして、そんな恋に出会えたことに心のそこから感謝するのです。
バンドは世の中には星の数ほど存在していますが、恋に落ちることができるバンドは、限られています。
私の願いは唯一つ。
この恋がいつまでも終わることのないように、ずっとそのバンドが続いてくれることです。