ライブの模様は1/19(土)23:00~放送!
日本最大の音楽専門チャンネル「スペースシャワーTV」は、 昨日11/19(月)にライブイベント「スペースシャワー列伝 第138巻 ~年百年中の宴~」を渋谷WWWで開催いたしました。
「スペースシャワー列伝」は「ライブハウスを中心に活躍するインディーズアーティストや、 ビデオクリップのないアーティストを、 ライブを通してその魅力を全国の視聴者に伝える」というコンセプトの元、 2001年よりスタート。 今では、 新人アーティストの登竜門とも言っていただけるイベントとなりました。
第138巻となった今回は、 マカロニえんぴつ / ヤングオオハラ / The Songbards の3バンドに加え、
過去に出演した先輩バンドから 松本大 from LAMP IN TERREN / 古舘佑太郎 from 2も弾き語りで出演。
いつでも、 どこでも、 いつまでも、 共にしたい音楽を奏でるアーティストが登場したイベントの模様は1月にスペースシャワーTVで放送いたします!
<ライブレポート>
「スペースシャワーTV」がいま多くの人に知ってもらいたい若手アーティストをブッキングするライブイベント「スペースシャワー列伝138巻~年百年中の宴~」が渋谷WWWで開催された。 今回のテーマは「いつでも、 どこでも、 いつまでも、 共にしたい音楽を奏でるアーティストたち」。 The Songbards、 ヤングオオハラ、 マカロニえんぴつの3組のバンドアクトのほか、 2の古舘佑太郎、 LAMP IN TERRENの松本大によるアコースティックステージを交えて、 聴く人の日常生活に寄り添うメロディと言葉を紡ぐアーティストの共演が繰り広げられた。
トップバッターを務めた神戸発の4人組バンドThe Songbardsは10月にリリースされたばかりの最新ミニアルバム『The Places』の収録曲「Inner Lights」からライブをスタートした。 UKロックの系譜を継ぐ美しいメロディと軽快なビート、 清涼感のあるハーモニー。 メンバー全員が“歌”に参加するという独特のスタイルで、 心地好いグッドミュージックを響かせていく。 「死ぬまで聴き続けられる音楽になれたらと思います」。 松原有志(Vo/Gt)がバンドの意気込みを伝え、 荒ぶるベースや歪んだギターが昂揚感を掻き立てる「Time or Money?」を届けたあと、 ラストソングの「春の香りに包まれて」が素晴らしかった。 上野皓平 (Vo/Gt)が「落ち込んだときにも、 季節は過ぎ去っていく。 自然はいつも人間を許してくれている気がする。 そういう曲を作ろうと思いました」と紹介した儚くも力強いミディアムバラードには、 耳を傾けるだけで心が洗われるような音楽の歓びが詰まっていた。
メインステージの転換時間には、 バーステージにてバンドのボーカリストによる弾き語りライブが行われた。 最初に登場したのは2(ツー)の古舘佑太郎。 アコースティックギターを激しく掻き鳴らしながら、 1曲目「ニヒリズム」で叫ぶように言葉を投げかける。 古館が弾き語りのライブを行うのは2年半ぶりだという。 キレ味の鋭いアグレッシヴなメロディで踊る「ヤケのダンス」や、 まだタイトルは(仮)だという新曲「ハナレイバナレイ」、 金木犀の匂いが醸し出す“時の流れ”の感傷を丁寧に描いた「FALL FALL FALL」まで全7曲。 バンド編成よりも、 歌が泥臭く聴こえるのは、 古館の人間性の部分が色濃く伝わるからだろうか。
全員が沖縄生まれのヤングオオハラは「YOUNG MAN」のSEにのせて、 ステージに飛び込んできた。 ハローユキトモ(Vo/Gt)、 ヨウヘイギマ(Gt)、 ミツキング(B)、 ノリバルカン(Dr)がステージ中央で向き合ってから、 一気に爆発したバンドサウンド。 「列伝楽しもうね!よろしく」。 ユキトモの親しみを込めた挨拶でも、 集まったお客さんの心を掴んでいく。 疾走感あふれるバンドサウンドにのせて“新しい自分”の在り処を歌う「新」にはじまり、 披露された楽曲は、 間もなく11月21日にリリースされるミニアルバム『YOUNG☆BEATS』とまったく同じ曲順だった。 何という強気なセットリスト。 ダンサブルなグルーヴで踊る「サマタイ」のあと、 ユキトモが「列伝に出られて嬉しいです!」と真っ直ぐな言葉で喜びを伝えると、 “ひとつになろう”と鼓舞する歌に、 一斉に会場からこぶしを突き上がった「美しい」まで、 彼らに余力を残すという概念はなし。 全身全霊のライブだった。
2組目の弾き語りアクトはLAMP IN TERRENの松本大。 電子ピアノの伴奏にのせて「花と詩人」から歌いはじめると、 危うさのなかに強い意志を孕んだ松本の歌声が鋭利な言葉を紡いでいく。 2曲目「innocence」からはアコースティックギターを持ち、 12月にリリースされるアルバム『The Naked Blues』から「おまじない」と「BABY STEP」の2曲を披露した。 “着飾っていても 全ては/僕らしくあるため使う まじない”と語りかける「おまじない」も、 “僕が僕として生きることこそが/偉大な一歩だから”と歌い上げる「BABY STEP」も、 自分自身を曝け出す決意を決めたいまの松本だからこその歌だ。 ステージを終えるとき、 松本は「アルバムは最高傑作です」と言った。 おそらく、 その言葉は過信ではないだろう。
トリを飾ったのは、 キーボードを擁する5人編成で芳醇なロックミュージックを奏でるマカロニえんぴつ。 「鳴らせ」を皮切りにライブがスタートすると、 会場からは一斉にハンドクラップが湧き起こった。 MCでは、 はっとり(Vo・Gt)が「列伝は憧れの場所だった」と明かしつつ、 2001年から始まり、 今回で138巻を数えるその歴史にも触れて、 「この長い歴史のなかで僕らの音楽がどんな足跡が残せるかが大事だと思う」と意気込みを伝えた。 中盤は、 ゆったりと回るミラーボールのなかで煌めく甘酸っぱいポップナンバー「レモンパイ」から、 あたり一面にセンチメンタルをまき散らすような「洗濯機と君とラヂオ」へ。 スキあらば、 楽曲にひとクセも、 ふたクセも加えるような楽器隊。 5人の個性をフルに生かすことで醸し出される唯一無二のアンサンブルこそマカロニえんぴつ最大の魅力だ。 最後はロックバンドに大きな夢を詰め込んだエモーショナルなナンバー「ミスター・ブルー・スカイ」と、 アンコールのバラード曲「two much pain」でフィニッシュ。 「まだまだ舐められてるバンドだから、 良いと言わせるために、 これからも同じことを続けます」。 はっとりの熱い宣言には、 自分たちの鳴らす音楽への絶対的な信頼感がにじみ出ていた。
(取材・文=秦理絵/撮影=藤川正典)
スペースシャワー列伝 第138巻 ~年百年中の宴~
■出演:マカロニえんぴつ / ヤングオオハラ / The Songbards / 松本大 from LAMP IN TERREN / 古舘佑太郎 from 2
■日程:2018.11.19(月) OPEN 18:15 / START 19:00
■会場:Shibuya WWW
■主催・企画・制作:スペースシャワーTV
■協賛:ファミリーマート
■運営:DISK GARAGE
このイベントの模様を1月にスペースシャワーTVで特別番組としてオンエア!
初回放送:1/19(土)23:00~24:00
リピート放送:1/25(金)26:00~、 2月予定
視聴方法: http://sstv.jp/howto